茶々の里

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心配のタネ


                                    (柴犬と暮らすともだちから聞いた話、
                                        主人公を、わたしと茶々、Kちゃんに
                                               おきかえて、書いてみました。)


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    その朝、いつものように寒い朝、お散歩にでて、
    茶々が朝一回目のピピ(○っこ)をしてるときに、
    ふっとわたしの視界にはいってきたビーグルは、
    この近所を、ご家族の方とお散歩してるのに会うことあるKちゃんだった。

    目の悪いわたしは、メガネをかけていず、裸眼だったため、目を凝らした。
    Kちゃんの鎖は切れているようで、ひとりだった。

    きらきらした目をこっちにむけて佇んでいる。

    「Kちゃん、ねえねえお父さんは?お母さんは?」と話しかけてみた。
    Kちゃんは逃げもせず、そこに待っている。

    とっても、いいコだ。

    茶々と近寄って、その鎖を手に取ると、うれしそうにしている。

    「Kちゃんちに行こう。お父さんとお母さん、心配してるかもよ。」
    Kちゃんの家が、いったいどこかはよく知らなかったけれど、
    こうして捕まえた以上、なんとかお届けしなきゃと、
    茶々とKちゃんを連れて歩き出す。

    このコの家、どこ?・・・・そんなわたしの不安をよそに、
    茶々とわたしに対して、うれしそうにしてるKちゃん。

    そんなKちゃん、つかの間の「脱走」で緊張していたのかも。
    捕まえられて(こそ)、ほっとしたのか、
    ちょっとたちどまって、○んこもしてた。

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    とことことことこ。
    サンニンで歩く。

    角をまがって、そこから先は・・・・わからない、

    もう、わたしは開き直った。
    とりあえず犬の本能で、自分の家の前では反応くらいするだろうと考えた。

   すると、行く先左手に、ゴミの収集に間に合うように準備しているご婦人がいたので、
   「すみません~、この鎖の方のコ、迷子みたいなんです。
    鎖が切れて、ひとりで歩いていたので捕まえたんです、
    このコの家知りませんか~?」と聞いてみた。

   「あれ~!Kちゃん、 このコ、この向かいの家のコよ・・・・。
    あああああ、どれどれ、おばちゃん、よんであげるから。」

   親切なご婦人は、その家の向かいの家までいって、玄関をあけて、
   「おくさーん、おくさぁーん、Kちゃんが歩いてたって、 連れてきてくれたよ、おくさーん!」
   と、声をかけてくれた。

   ほっとするわたし。

   わたしたちサンニンは、玄関先で、奥さんが出てくるのを待っていた。
   Kちゃんは、もっとうれしそうになり、しっぽをふり、
   玄関のなかにはいりたがって、ぐいぐい乗り出している。

   冷たい鎖で、わたしの指先に食い込む。
   手袋していたが、とても痛い。
   
   Kちゃんの力は強い。


   やっと、やっと、奥さんが出てきた。

   のっそりというかんじで。

   ひとこともなく、無表情に。


   それでも、わたしの手から、鎖をとろうとした。
   奥さんは素手だったので、
   「あの~、すごく冷たいですよ。」と声をかけたが、
   スルーだった。

   しっぽを盛大にふって、奥さんの顔を覗き込むようにしてるKちゃん、
   「はぁはぁはぁはぁ」、その息遣いだけが響く。

   この奥さんから、「Kちゃん、ひとりでどこに行っていたの?」なんてコトバはなかった。
   声をかけてくれた向かい家のご婦人や、わたしには、「ありがとう」もなかった。

   終始無表情、無言。

   わたしからKちゃんの鎖を受けて、
   そこの家の玄関から出て、
   横の通りから、裏の庭のほうに・・・・Kちゃんと行ってしまった。

   のこされたゴミを出そうとしていたご婦人とわたしは、
   顔をみあわせて、歩き出した。
   
   ゴミステーションまでの短い距離に、
   
   「ヘンなヒトだと思わないでね。
   あの奥さん、○つ病なの。
   きょうは、特に調子の悪い日だったんだね。」
   
「奥さんはKちゃんをつないで散歩するけど、ダンナさんが放して散歩する人でね、
   ついこの間も、Kちゃんクルマに接触したって、
   ホネおったとか・・・なんでも、お散歩は一ヶ月くらいできなかったんだよ。」
   
「ダンナさんは、最近いそがしいみたいで、散歩につれていけないようでね。
   奥さんは調子わるいと、ずっと庭につなぎっぱなしだからさ、
   ・・・・Kちゃん、ちょと、かわいそうだよね。」
   
「Kちゃんを飼うまえにも、おなじ犬種の犬がいたんだけど、
   そのコ、家の外を歩いていて、交通事故で亡くなってるんだ。」
   と、
ターミナルな話しばかり・・・・・聞かされた。



   心配の種って、こんなふうに、突然飛び込んでくるものだ。

   そして、ココロで勝手に「成長」していく。
   ヒトさまの家、他人ゴトなのに・・・・
   Kちゃんがうれしそうに家族の方とお散歩してる姿、
   目になじみがあるゆえに、
   その妄想の成長が重い。


   願い事がふえた・・・・・
   Kちゃんのとこのご主人は、ちゃんとつないで散歩してほしい。
   おくさんの病気は、ちゃんとコントロールできればいいな。


   きっと、Kちゃんの前の命も、今の状況・・・・悲しんでいるよね。
                                                      だから、お願い。
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by oak412 | 2010-02-16 21:49 | 日々のこと